李寧煕先生、「第17回女性文化賞」を受賞
第17回女性文化賞が決まりました
・今年の第17回女性文化賞は、韓国の女性文学者・李寧煕(イ・ヨンヒ)
さんに授賞が決まりました。
・李寧煕さんは『もう一つの万葉集』(1989)、『天武と持統』(1990)、『日本語の真相(1991、共に文藝春秋社)など多数の著書と、雑誌『まなほ』
86冊を通して、『万葉集』の多くの和歌を古代韓国語(高句麗語・百済語・新羅語など)で解読し、そこに秘められた古代史の真実のドラマを再
現する重要な手がかりを与えられました。そのお仕事は、多くの日本語の語源の探求や、『万葉集』から見いだされる事実と『源氏物語』との人脈
的・内容的対応の発見にまで及んでいます。
・李寧煕さんの業績は、紀元前後の東アジアの動向にまで及ぶ深さと射程をもち、現在の観点からの善悪・優劣を超えて、日本古代史の研究や日本
神話の解読に役立ちます。ナショナルな感情の範疇に矮小化してしまうには惜しい豊かさがあります。
・李寧煕さんは1931年東京生まれ、44年父母と共に韓国に帰国。梨花女子高校2年のとき詩の専門誌『竹筍』から文壇デビュー。54年梨花女子大学
校英文科卒業。『新しい友』編集長、「韓国日報」文化部長、政治部長、論説委員などを歴任。81年国会議員当選。公演倫理委員長(85〜88年)。日
韓両国語で57冊の著書がある。大韓民国児童文学賞受賞。韓国女流文学人会会長。今年、浦項の愛隣福祉財団主催の「愛隣文化賞」(第三回)を受賞。
女性文化賞は1997年に創設された手作りの賞です。女性の文化創造者をはげまし、支え、またこれまでのお仕事に感謝することを目的としていま
す。賞金は50万円、記念品として女性画家によるリトグラフ一点を贈ります。
多くの方がたに李寧煕さんのことを知っていただきたく、よろしくご配慮いただければ幸いです。
2013年12月10日 高良 留美子 (『まなほ』第88号62ページより転載)
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