単行書紹介
もう一つの万葉集…(一)
枕詞の秘密…(枕)
天武と持統…(天)
日本語の真相…(真)
フシギな日本語…(フ)
甦える万葉集…(甦)
怕ろしき物の歌…(怕)
もうひとりの写楽…(写)

関連書籍
李寧煕が解いた古代地名を歩く(仕田原猛著)…(歩)
上田・佐久の民話(滝沢きわこ著)…(民)
信濃の鉄ものがたり(滝沢きわこ著)…(信)
神の川流れし我が郷 真田(写真集)(宮島武義著)…(神)

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もう一つの万葉集(一)
解読シリーズ〈1〉
もう一つの万葉集

ISBN:4-16-343560-3
李 寧煕【著】《イ ヨンヒ》〈Lee Yong hee〉
出版社:文藝春秋

  89.8.20   286p 19cm(B6) 定価1200円(本体1165円)
 『万葉集』は古代韓国語で詠まれていた。一千年間解読困難とされてきた歌が今、白日の元に明らかになる。日本文学界を震撼させた衝撃のベストセラー。
 『万葉集』解読シリーズ第一弾。

  はじめに

1 2つの万葉集―“平安万葉集”と“もう一つの万葉集”
2 篭もよみ篭持ち…(雄略天皇)―やはり即位宣言でした(万・巻1の1)
3 莫囂円隣…(額田王)―セックスを歌う二重歌でした(万・巻1の9)
4 蒲生野の唱和歌(額田王・大海人皇子)―あわただしい通情の歌でした(万・巻1の20・21)
5 東の…(柿本人麻呂)―「草壁」は「暁」の韓国語でした(万・巻1の48)
6 釧つく…(柿本人麻呂)―誤訳のどろ沼の原因は「くしろ」でした(万・巻1の41)
7 伊良虞の島の応答歌(島人・麻続王)―伊良虞という島はありません(万・巻1の23・24)
8 秋の野の…(額田王)―戦争予告の歌でした(万・巻1の7)
9 かくのみし…(大伴千室)―高貴女性の求愛に困惑する歌でした(万・巻4の693)
10 七夕歌(山上憶良)―少年少女の性教育用でした (万・巻8の1520)
書き終えて

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枕詞の秘密(枕)
解読シリーズ〈2〉
枕詞の秘密

ISBN:4-16-344170-0
李 寧煕【著】《イ ヨンヒ》
出版社:文藝春秋

  90.4.25   291p 19cm(B6) 定価1300円(本体1262円)
 語義未詳とされまとめ捨てられていた「枕詞」に明確な意味があった。「あしひきの」「たらちねの」「おくやまの」「たまほこの」…。
「捨て子」たちの復活。枕詞の解読と大意一覧。


はじめに
枕詞とは何か
「非枕詞」について
第1部 枕詞の秘密
あしひきの

  • あしひきの山のしずくに…(大津皇子)(万・巻2の107)
  • 我(あ)を待つと君が濡(ぬ)れけむ…(石川郎女)(万・巻2の108)
  • あしひきの山椿(やまつばき)咲く…(作者不詳)(万・巻7の1262)
  • 海石榴市(つばきち)の八十の衢(ちまた)に…(作者不詳)(万・巻12の2951)
  • 思へども思ひもかねつ(あしひきの山鳥の尾の)…(作者不詳(人麻呂〈説〉))(万・巻12の2802)
    たらちねの
  • たらちねの母が飼(か)う蚕(こ)の…(作者不詳)(万・巻12の2991)
  • かくのみし恋ひば死ぬべみ…(作者不詳)(万・巻11の2570)
    おくやまの
  • 奥山(おくやま)の菅(すが)の葉しのぎ…(大納言大伴卿)(万・巻3の299)
    たまほこの・いなむしろ
  • 玉鉾(たまほこ)の道行き疲れ…(作者不詳)(万・巻11の2643)
  • 恋ひ死なば恋も死ねとや玉鉾(たまほこ)の…(作者不詳)(万・巻11の2370)
    第2部 「非枕詞」の秘密
    ひとごとを・うづらなく
  • 人言(ひとごと)を繁み言痛(こちた)み…(但馬皇女)(万・巻2の116)
  • 人言(ひとごと)を繁みと君を…(作者不詳)(万・巻11の2799)
    ゆふされば
  • 夕されば小倉の山に…(舒明天皇)(万・巻8の1511)
  • 夕されば小倉の山に…(雄略天皇)(万・巻9の1664)
    にきたつに
  • 熟田津に 船乗りせむと…(額田王)(万・巻1の8)
    第3部 枕詞の大意一覧
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    天武と持統(天)
    解読シリーズ〈3〉
    天武と持統―歌が明かす壬申の乱

    ISBN:4-16-344670-2
    李 寧煕【著】《イ ヨンヒ》
    出版社:文藝春秋

      90.10.1   286p 19cm(B6) 定価1300円(本体1262円)
     『万葉集』は『記紀』の歪曲を是正するもう一つの歴史書だった。歌が明かす天武天皇の正体。夫亡き後の持統の吉野通いの謎を解く。血を血で洗う七世紀の熾烈な政争の記録。

    はじめにーカラスの羽に書かれた墨字のメッセージ

    第1章 天武は高句麗の将軍か
    【第一章解読歌】

  • み吉野の 耳我の嶺に…天武天皇(万・巻1の25)
  • み吉野の 吉野の鮎。…作者不詳(紀・上代歌謡126)
    (「吉野」とは/「耳がの嶺」を訪ねて/時を窺う/天武は淵蓋蘇文?/童謡「吉野の鮎」/「水のお偉いの」)
    第2章 親殺しを嘆く
    【第二章解読歌】
  • かからむと かねて知りせば…額田王(万・巻2の151)
  • やすみしし わご大君の…舎人吉年(万・巻2の152)
    (天武天皇と綏靖天皇/額田王の慟哭/「刀」か「乃」か/目撃者の歌か)
    第3章 おそるべき「政治家」、持統女帝
    【第三章解読歌】
  • 燃ゆる火も 取りて包みて…持統天皇(万・巻2の160)
    (「智男雲」/女帝のプロフィル/五十鈴依媛と持統/神功皇后と持統/文武天皇の謎)
    第4章 「吉野通い」の謎解き
    【第四章解読歌】
  • 古に 恋ふる鳥かも…弓削皇子(万・巻2の111)
  • 古に 恋ふらむ鳥は…額田王(万・巻2の112)
    (「あんまり」な吉野通い/弓削皇子の痛評/「三井寺(園城寺)」の謎/不思議なお墓/恋ふらむ鳥/持統の恋のお目あて「武」/文武天皇は誰か)
    第5章 原詩と用語解説
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    日本語の真相(真)
    解読シリーズ〈4〉
    日本語の真相

    ISBN:4-16-345330-X
    李 寧煕【著】《イ ヨンヒ》
    出版社:文藝春秋

      91.6.25   301p 19cm(B6) 定価1300円(本体1262円)
     古代韓国語は整然とした法則のもとに日本語になった。天体語・身体語の語源を追究する一方で「法隆寺謎の十二文字」始め「三諸之…」など高市皇子作難訓歌の正体を明かす。

    はじめに 1本の毛糸で編まれた素適なセーター

    第1章 日本語はこうして韓国語から生まれた
    第2章 身体語、頭からおでこ・おっぱい・手・足まで
    第3章 天体語、月・日から雨・風・氷まで
    第4章 こう習えば面白い韓国語
    第5章 純日本風な言葉、あられ・お年玉の正体
    第6章 思想と詩の器…春・夏・冬・秋
    第7章 法隆寺の謎の十二文字を解く
    第8章 「あくたいもくたい」という悪口をあばく
    第9章 難訓歌「三諸之…」を訓むと桃太郎が見える
    第10章 「さらば百済よ」…歴史を生きる言葉

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    フシギな日本語(フ)

    フシギな日本語

    ISBN:4-16-346290-2
    李 寧煕【著】《イ ヨンヒ》
    出版社:文藝春秋

      92.4.1   230p 18cm 定価1100円(本体1068円)
     「白馬」と書いて何故「あおうま」、小さくないのに「小百合」、鶏肉は何故「かしわ」?説明のつかない日本語の正体に迫る。気軽に日本語のウンチクを深める好著。


    はじめに 宝石をちりばめたことばのお城へ

    お袋さん
    いざや、いざや
    かっぽれ、かっぽれ
    泥棒と掏摸
    醜女
    鳥肉
    わっしょい、わっしょい
    白馬
    紙縒り
    嬰児
    桑原、くわばら
    たたき
    小百合
    明日香と飛鳥
    百済と新羅
    事瑕
    童男

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    甦える万葉集(甦)

    甦える万葉集―天智暗殺の歌

    ISBN:4-16-347320-3
    李 寧煕【著】《イ ヨンヒ》
    出版社:文藝春秋

      93.3.15   276p 19cm(B6) 定価1300円(本体1262円)
     四千五百余首の歌を収める『万葉集』は何故「雑歌」から始まっているのか。『万葉集』の訓みなおしから生々しい政争の様相が明らかになる。集めに集め、残した大伴家持の執念が今甦る。

    序文<『万葉集』とは何か>

    第1章 近江遷都、その真相
    【第一章解読歌】

  • 味酒 三輪の山 あをによし…額田王(万・巻1の17)
  • 三輪山を しかも隠すか 雲だにも…井戸(ゐのへの)王(万・巻1の18)
    第2章 入鹿暗殺と天智執権の歌
    【第二章解読歌】
  • わたつみの 豊旗(とよはた)雲に…中大兄皇子(万・巻1の15)
    第3章 天智殺害とその証言歌
    【第三章解読歌】
  • 青旗(あをはた)の 木幡(こはた)の上を…倭大后(やまとのおほきさき)(万・巻2の148)
    第4章 持統と文武、その華麗な艶聞
    【第四章解読歌】
  • 春過ぎて 夏来るらし…持統天皇(万・巻1の28)
    第5章 文武の独占宣言歌
    【第五章解読歌】
  • み吉野の 山のあらしの…文武天皇(といわれる) (万・巻1の74)
    第6章 人麻呂の痛烈な批判歌
    【第六章解読歌】
  • ま草刈る 荒野にはあれど…柿本人麻呂(万・巻1の47)
    第7章 額田王、玉松が枝のメッセージ
    【第七章解読歌】
  • み吉野の 玉松が枝は…額田王(万・巻2の113)
    第8章 心優しき人、長屋王の悲歌
    【第八章解読歌】
  • 宇治間山 朝風寒し…長屋王(万・巻1の75)
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    怕ろしき物の歌(怕)

    怕ろしき物の歌―万葉集があかす謎の七世紀

    ISBN:4-16-348020-X
    李 寧煕【著】《イ ヨンヒ》〈Lee Young Hee〉
    出版社:文藝春秋

     93.10.15 299p 19cm(B6) 定価1500円(本体1456円)
     『万葉集』は「歌う歴史書」だった。巻十六の「雑歌」を中心に地方を背景とした政治状況を俯瞰。「怕ろしき物の歌」「能登国歌」「東歌」など十二首解読。
     白村江の倭国水軍全滅は予言されていた。「歌う歴史書」万葉集解読シリーズ第六弾。

    序文 そして『万葉集』は残った

    第1章 怕ろしき物の歌の正体
    【第一章解読歌】

  • 天(あめ)なるや神楽良(ささら)の小野に…作者不詳(万・巻16の3887)
  • 沖つ国 領(うしは)く君が…作者不詳(万・巻16の3888)
  • 人魂の さ青(を)なる君が…作者不詳(万・巻16の3889)
    第2章 能登国歌の正体
    【第二章解読歌】
  • 梯立(はしたて)の 熊来(くまき)のやらに…作者不詳(万・巻16の3878)
  • 梯立(はしたて)の 熊来(くまき)酒屋に…作者不詳(万・巻16の3879)
    第3章 東歌の正体
    【第三章解読歌】
  • かの児(こ)ろと 寝(ね)ずやなりなむ…作者不詳(万・巻14の3565)
  • 下野(しもつけの) 三毳(みかも)の山の…作者不詳(万・巻14の3424)
  • 上野(かみつけの) まぐはしまとに…作者不詳(万・巻14の3407)
    第4章 雑歌の正体
    【第四章解読歌】
  • 君が代も 我が代も知るや…中皇命(万・巻1の10)
  • 一つ松 幾代(いくよ)か経ぬる…市原王(万・巻6の1042)
  • しなざかる 越の君らと…大伴家持(万・巻18の4071)
  • あしひきの 山のま照らす…作者不詳(万・巻10の1864)
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    もうひとりの写楽(写)

    もうひとりの写楽―海を渡ってきた李朝絵師

    ISBN:4-309-90277-4
    李 寧煕【著】《イ ヨンヒ》
    出版社:河出書房新社

      98.6.24   257p 19cm(B6) 定価1890円(本体1800円)
     金弘道は、何故日本にやって来たのか。どこから入り込み、どこを廻ってどこから出国したのか。江戸では何をしていたのか。浮世絵の他に金弘道の名で描いた絵は無かったか。描いたとするとどういう絵か。随行者はいなかったか。いたとするとそれは誰か。そして十返舎一九自身の出自と、金弘道との関係は?これら疑問への回答が、奇想天外な形式でこの三巻十五丁の絵本「初登山手習方帖」に凝縮されている。

    二人の天才画家
    十返舎一九の父
    「凧の絵」はこう訓める
    金毘羅さまへ入った泥捧
    松尾寺の「釈迦涅槃図」は写楽作?
    江戸八丁堀の隠れ家
    吉原の花魁
    金弘道と写楽の世界
    金弘道に春画があって写楽に無い理由
    豊富な謎解きのヒント〔ほか〕

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    李寧煕の解いた古代地名を歩く(歩)

    李寧煕の解いた古代地名を歩く
    仕田原猛【著】《しだはら たけし》
    出版社:製作 編集工房レイヴン
      08.5.10   336p 非売品

     「私が解いた地名を本にされてはいかがですか。聖徳太子の頃から嵯峨天皇あたりまで……」李寧煕女史 、がこうおっしゃったのは、二〇〇五年八月二十曰、奈良、長谷寺の取材を終え、橿原ロイヤル・ホテルの レストランで寛いでいる時であった。

     聖徳太子ゆかりの奈良の飛鳥から始まって嵯峨天皇の離宮のあった京都の嵯峨野で終わる、そんな地名 の語源の本を出してはとの勧めの言葉と私は受け止めた。

     それから二年余り、私は李女史が語源を解いておられる土地を訪ねて各地を歩いた。

     平凡に見える地名はもちろんのこと、「あすか」「いかるが」「いずも」「いたこ」「うずまさ」「かすが」 「たいざ」など、難訓とされている地名の由来についても、現地を歩くことによって、李女史の解読をか らだで納得することができた。

     また、鉄に関連する地名の多いのにも驚かされた。橿(原)・桑(原)・桜・笹・篠(原)・芝・菅(原) なども植物名が当て字されているが、李女史によればすべて「鉄作り」に関るものだった。日本人にとっ て鉄がいかに重要なものであったかを思い知らされた。

     ところで本書は、『まなほ』編集長、辻井一美さんの援助なくしては、とうてい出版が実現しなかった。 私の原稿の文章上の多くの誤りを訂正していただいただけでなく、李女史の解読に関る私の思い違い、考 え違いをも何か所も指摘していただいた。また、李女史との連絡などもすべて辻井さんにしていただいた。

     ここに心からお礼を申し上げたい。

     最後に、本書作成に没頭し家庭を顧みなかった私を黙って認めてくれた妻、順子(のぶこ)に感謝の意を表したい。    二〇〇八年四月

                                          (著者『あとがき』より)
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    上田・佐久の民話(民)

    上田・佐久の民話
    滝沢きわこ【著】《たきざわ きわこ》
    出版社:一草舎
      05.8.27   415p 定価:本体2600円+税
     はじめに

     本書は、「週刊上田」に、「滝沢きわこのふるさと民話散歩」として、平成十一(一九九九) 年七月三日から、平成十六(二〇〇四)年一月二十四日まで、つごう二二八回の連載を、一部 加筆し、まとめたものである。

     さて、日本話の母体をなす言語は、どこからやってきたのか、私はここ十五年ほど問い続 けてきた。その答えを明確に出してくれたのが、李寧煕著の『日本話の真相』と多くの関連 著書であった。「日本話の多くは、古代韓国話より生まれ落ちたものである」ことを知った 刹那、「これは、すごいことだ。新しい光だ!」と、体がぞくぞくするような感動を覚えた。

     新しい光に、一部の民話をかざすと、見えなかったことが、見えて来た。

     山を造り足跡を残すと話られるデーダラボッチ話や、異類婚姻譚、それに天狗や鬼の話等 を、なぜ? どうして? こうしたお話があるのか、不思議にも思わず、問題視することも なかった。かえって、正体がわからないことは、ロマンがあるのではないかと、適当な理由 をつけて、片隅に追いやっていた。そうしたことが、「見えなかったこと」である。

     それが、古代韓国語を鍵として用いることで、暗号のような言葉や民話の真相がおのずから わかって来た。これが、「見えて来た」である。

     あぶり出された背景を知るたびに、祖先が伝えたかった事物や熱い思いがひしひしと感じら れるのである。

     本書が民話の新しい発見につながり、ふるさとへの思いを深めていただける一助となるなら ば幸いである。

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    信濃の鉄ものがたり(信)

    信濃の鉄ものがたり
    滝沢きわこ【著】《たきざわ きわこ》
    発 行:週刊上田新聞社
      2005年10月15日連載スタート
      新聞「週刊上田」(毎週土曜日発行、購読料無料)
      「週刊上田」Web版
     「週刊上田」Web版より転載                2005年10月15日号
    1 はじめに―連載をスタートするにあたって
     何年か前に『鐵(くろがね)』や『信濃の名刀探訪』を著した、元長野県県会議員の 大谷秀志さんから『鐵』の続きを是非やってほしいと言われた。『鐵』の内容は郷土 への回想と鉄文化の探求であるが、興味を引くことは、天狗や鬼は産鉄民と深い関 わりがあると言及されていることである。そして、古代の鉄 の文化を求めるとき、日本語だけに固執していては自ずと見えてくるものに限界があると感じておられ た。大谷さんは今年の夏、病を得て9月末に亡くなられた。本稿を一度も見ていただくことのなかったこと はとても残念である。ご冥福をお祈りする。

     さて、長野市には「渡来の文化を知る会」がある。会長は工学博士でもあり善光寺玄証院の住職でもあ る福島貴和さんである。福島さんは、平成14年に善光寺仏を造られ、韓国の扶余市内にある朝王様寺 に納めるという活動もなさっている。また最近は「地名と鉄」の関係を追求され、県内に残る渡来の足跡 を辿ったりもする。そうした福島さんの姿に感動するのは、小諸市在住の今井泰男さん。『信濃の鉄』の 著者でもある。今井さんは筆者に「渡来の文化を知る会」を見守ってほしいと言われたが、筆者にできる ことといったら、渡来人の足跡を求めご一緒することぐらいであろう。

     さて、「信濃の鉄ものがたり」の連載中、「おはなしの解説」には必ず古代の韓国語が登場するが、それ らは韓国在住の文学者、李寧熙(イヨンヒ)先生の研究によるものであることを記しておきたい。李先生は 古代韓国の方言にも詳しく、古代韓国語が日本語に成り変る時の法則も見つけられた。その法則が語 源をたどる時に発揮される。長いこと意味不明とされる言葉が、真の意味をもって目前に表れた時の感 激をご一緒できれば幸せである。

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    神の川流れし我が郷 真田(写真集)(神)

    神の川流れし我が郷 真田(写真集)
    宮島武義【著】《みやじま たけよし》
    出版社:依田活版
      08.1.5   89p 非売品
    『神の川流れし我が郷 真田』より転載
     歴史・文化の郷 真田(写真集)
      真田一族
     真田家を語るならば、上田城に於て天下の徳川軍相手に二度までも撃退させた戦い上手と、 大阪夏の陣で西軍不利を承知の上、豊臣家の恩に報いる為、赤色の甲冑に身を包み、三千の軍勢 と共に武士の本懐である死花を見事咲かせて散った「真田幸村」の勇姿が上げられます。

     しかし、その英雄を生んだ真田一族が何時の時代にどのような経過で真田郷の主となったのか は、今だ定かではありません。古代より開かれていた菅平高原とその峯下の傍陽地区には、約1,300年 の歴史を有する金縄山実相院が在り、馬頭観音、十一面観音菩薩が祀ってあります。近くの上洗馬神 社には白馬黒馬の絵馬が奉納され、洗馬城、洗馬川牧の内、馬健等馬に関する地名が多数有ります。 この事は菅平、傍陽地区が一大牧場で在った事を示唆しています。又、牧場経営を営むには製鉄技 術はもちろん、土木・農耕等の優れた技術を持った一族集団が居たと思われます。

     またこの地にそびえる四阿山(標高2,354m)は、古代より水分けと豊穣をもたらす山として信仰さ れていました。 その後、真田家は養老年間に加賀の国から白山神を勧請して、山家神社の奥社とし て山頂に祀りました。新渡来人が持つ技術導入を計った勢力者の一族が、後の真田家形成に関わっ ているのではないでしょうか?

     真田一族は、傍陽の洗馬城付近の発祥とする説にそって考えますと、洗馬姓を改名した半田一 族の長半田弾正、信久の塚と巨木の松が600年の風雪に耐え、今も傍陽の穴沢地区に存在してお り、信久の信の字が真田家に代々受け継がれている事に何か因縁を感じます。

     真田家の祖真田弾正忠幸降が現れ、信綱、昌輝、昌幸、信之、信繁(幸村)と引き継ぎ、幸村亡 き後、信之とその子孫によって松代の地を明治まで治めていました。真田弾正忠幸降夫妻が眠る 長谷寺の山門の松、横沢区山頂の松尾城跡の松、真田家本城の松、真田お屋敷跡の松等いた るところに松の木があります。又長篠の戦いで散った幸降の長男信綱、次男昌輝が眠る墓地 (愛知県新城市)にも松の木があります。関ケ原の戦いで東軍につき勝利した信之が上田城 (又の名を松尾城)を守っていましたが、徳川幕府の命を受け海津城(松代)に移り城名を 待城、松城、松代城に改名しています。

     真田家の守護神である山家神社の神官も当時松木氏、松尾氏、押森氏の三家でした。

     尚真田家の正室、側室にも松の名が多く使われています。

     これらの事は何を物語っているのでしょうか?!いずれにしても真田一族は、謎を秘めた一族 であり、真田の郷は魅力あふれる美しい郷であります。



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